CASE
導入事例
北九州市教育委員会 事務局 次世代教育推進部 教育情報化推進課
システム運用係 システム運用係長 廣瀬 正信様
教育情報化推進係 主査 中島 寛之様
中島様
教育情報化推進課は、学校のICT環境整備や教育情報化を推進する部署です。教職員が使う端末や、GIGAスクール構想によって整備された、児童・生徒のみなさんが活用するGIGA端末、さらには学校の通信ネットワークなどの整備を所管しています。これらのICT機器を学校現場で活用するにあたり、教職員が、何か困ったことがあった場合のお問い合わせに対応する役割も担っています。
廣瀬様
Chat Plusのチャットボットを導入した目的は、教職員の方々の負担軽減です。学校現場での教職員の方々の負担増は、全国的に大きな社会問題となっています。学校教育が円滑に進むよう、私たちはさまざまなICT環境を整備しているのですが、端末をスムーズに活用できない、ヘルプデスクに問い合わせても回答に時間がかかる…となると、教職員の方々の負担軽減につながりません。ICT機器の活用についていただいたお問い合わせに、できるだけスピーディーに回答し、教職員の方々の負担を少しでも軽減していきたいと思い、即座に自動回答するチャットボットを導入することにしました。
チャットボットは時間を気にしないで問い合わせできるのがいいと思います。ヘルプデスクに電話がつながらなくても対応してくれますし、夜間でも休日でも回答してくれるというメリットもあります。
中島様
標準的な機能を持つChat Plusのチャットボットは2023年4月に導入し、5月には北九州市内の学校での運用を開始しました。ただ、以前のチャットボットでは、「パソコンについて」「ネットワークについて」などいくつかの選択肢の中から選んでもらい、さらに枝分かれもして、自分が知りたい回答にたどり着くまでに時間がかかっていました。
そんな中、Chat Plusが独自に開発を行ったAIエンジン「Chat Plus AI」がChatGPTと連携して、独自のQ&A集に限定した回答の制御をできることを知り、2023年7月25日から生成AI(Chat GPT)と連携したChat Plusのチャットボットの試験運用を開始しました。現在は、教職員が質問を入力すれば、こちらで学習させた大量のQ&Aの中からAIが取捨選択して、より的確な回答をスピーディーに返すことができるようになっています。
中島様
少しずつではありますが、Q&Aを追加して回答領域や回答精度をあげています。Q&Aを学習させればさせるほど、質問に対する回答の正確性が向上します。教職員は、授業と授業の合間に電話で問い合わせするケースが多い傾向があります。そのため、チャットボットの使用を促す施策として教職員の端末は、起動時にチャットボットが自動で立ちあがるようにしています。端末を起動して、質問があればすぐにチャットボットで問い合わせができる環境を整えているので、利用率もあがってきています。
中島様
Chat GPT連携のチャットボットを導入してまだ2カ月。Q&Aの学習を継続していくことで、必ず教職員の方の負担軽減につながると非常に期待しています。
廣瀬様
現在、試験運用中ですが、今年度末に、チャットボット導入による教職員の負担軽減が評価されれば、今後教育委員会全体でChat Plusのチャットボットの利用を広げたいと思っています。
特に、チャットボットに登録したデータベースは、文書やマニュアル検索にも活用できると感じています。
中島様
今後は文章でなくて、音声で回答してくれるようなツールがあるとよりいいなと思います。入力しないで話しかけたら答えてくれるような、そんな手軽なツールの登場にも期待しています。